OracleのAndroid訴訟は実効性あるの?
OracleがAndroidの処理系はJavaの特許を侵害しているとして、訴えています。
その7つの特許のうち、3つは日本でも出願されていて、
出願番号 | 公開番号 | 発明の名称 |
---|---|---|
特願平05-339905 | 特開平06-230976 | 参照をリゾルブする方法および装置 |
特願平10-346523 | 特開2000-029706 | クラスファイルのプリプロセシング及び パッケ―ジングのための方法及び装置 |
特願平11-098306 | 特開2000-035893 | デ―タ処理システムの配列の静的初期化方法、 デ―タ処理方法、並びにデ―タ処理システム及び その制御手順をコンピュ―タに実行させるプログラムを記憶した コンピュ―タ読み取り可能な記憶媒体 |
の3つです。そして、それら全てが日本では特許として成立していません。http://www.ipdl.inpit.go.jp/Tokujitu/tjsogodb.ipdl?N0000=101 から見られます。(文献種別をAにして、公開番号を入力してください。平06=1994)。拒絶理由は http://www.ipdl.inpit.go.jp/Tokujitu/pfwj.ipdl?N0000=118 から読めます。(種別をA:特許公開にして、公開番号を入力してください)。
例えば、特開平06-230976 は Java を作った James Gosling が1993年に出願した特許です。内容は、
- C++なら、オブジェクトのフィールドアクセスのさい、「ポインタ+8」みたいに、数字の足し算でアクセスします
- Java の場合、クラスファイル上は、「y」とかフィールド名が文字列で書いてあって、それをJITコンパイル時などに「ポインタ+8」に変換します。
このワンステップ踏む分が特許だと思います。特許の文章はややこしく、間違っていたらごめんなさい。特許の図を見るとわかりやすいです。
そして、10年後の2003年に拒絶理由がでて、弁理士と、あーだ、こーだとやりとりしています。理由の一つ(理由6)が、こんなの「進歩性がない」と言うことだと思います。
こんな、威力のない特許でオラクルはGoogleを訴えて何をしたいのでしょう?
ここから憶測。100%憶測です。
水鉄砲程度の威力しかない特許ですが、驚かせるには十分なのかもしれません(笑)
そして、Oracleとしては、Javaの資産を、Googleに買い取って欲しいのではないでしょうか?「Oracleから買い取らないと、面倒くさいことになるよ」という意思表示として、水鉄砲でGoogleを脅かしたのではないかという気がします。
よー、わからん。